観戦

神宮球場の前を通りかかったら、これから野球を始めるというので入ってみた。
TV中継でスポーツを見ていると、勝敗やプレーの良し悪しに関心がいくけど、スタジアムに来ると、それらはスポーツ(に限らず)観戦(“観戦”てこんな字だっけ?なんか違和感)という全体性の、ある一部分を構成する要素として機能するものであることがよく分かる。映画館や美術館には行くけど、ライブやスポーツはほとんど行かないので、その辺りがより感じられた。



この日の試合はヤクルト先発の山本斉が1回表、先頭打者赤松にいきなりのデッドボール。それを切っ掛けに先制点を奪われる。2回表、またしても先頭、廣瀬へのデッドボール。大荒れの予感を湛えながら試合は開始されていった。
しかし、荒れ狂う大時化の航海を渡りきったのはヤクルト。最終回に劇的なサヨナラ勝ちを手中にしたヤクルトファンは、最高潮にまで押し上げられたボルテージをライトブルーアンブレラに憑依させ、開放系に放たれた狂喜は神宮の夜を終わりなき乱舞で彩り続けた。
自分は2回表で帰ったんだけど。