「マクベス」 ロマン・ポランスキー

ポランスキーの個人史の文脈以外は特に語られることもない映画で、また、語られる文脈もないだろうけど、そんなことは差し置いた、まごうかたなき傑作。
アメリカンニューシネマともシンクロするリアリズムと、演劇的なアレゴリー。古典の持つ射程の長さ。
ラストのチャンバラも、取り付く島のないようなリアリズムと、演劇調の小気味良さがゾクゾクする展開を見せる。