資産

対象に対する関心。あるいは対象と撮影者の関係に対する関心。あるいは対象に対する撮影者の在り方に対する関心。あるいは撮影手法に対する関心。あるいは撮影という条件に対する関心。
あらゆる関心項目から見放された空虚から一歩を踏み出す時、絵として構造が、目の快楽という条件が、唯一の足掛かりとして残される。
初心者の、子供の、無邪気な遊びとして、歳月を経た実作者から整理される構図や効果への関心は、構造というプリミティブな、貧しきものの唯一の資産として在る。