2014-01-30 中立 コラム 社会 中立という立場は原理的にはあり得ない。中立を装う言説が何を目的とし、中立を装う態度が相手にどういう行為を促しているのか、そこに無頓着を装う欺瞞を容認すべきではない。 しかし、中立的な場を設定する対話による止揚というフィクション抜きで社会性が成立するとも考えられない。 剥き出しの政治による力の闘争だけで社会の統合は不可能であり、それが報復の連鎖に陥ることは火を見るより明らかだ。 中立とは、負の連鎖の発生を押さえるバッファであり、実践的な知恵としてある。