2014-03-09 夜の海 コラム とろりとした夜の海。 月明かりに照らされた海面がゆっくりと波打つ。 際限のない底を意識しながら海面を上に見る。 止むことのない波のゆらぎにたゆたい続ける。どこかに流れているのだろう。 波の乱反射が、かすかに静かに降りそそぐ。 あの柔らかい光の上には空がある。そこもまた際限がないのだろう。 体はゆっくりと底に向かっているようだ。 光はすこし弱くなる。