液晶TV 視覚テロ

24インチのブラウン管テレビがつかなくなった。
20年間テレビ受像機としての機能を維持していたそれが、増税駆け込み需要が一息ついたこの次期の故障という限りなく必然に近い事実は、受像機破壊命令が経団連の意思として地上波デジタル信号に忍び込まされたと考えざるを得ない。
選択を余儀なくされた私がチョイスしたものは、東芝製32インチ液晶テレビ。しかし気骨ある反骨精神は、最安値のモデル選択でもって大手家電メーカー並びに経済産業省に一泡吹かせておいた。
それにしてもこの液晶テレビというものの視覚への撹乱効果は凄まじい。
決まったときの高精細ぶりには瞠目するものの、そうではない映像も頻出して目がおかしくなる。
高精細の映像だと思ったら、次には白飛び、黒つぶれ、諧調の喪失、ノイズ、白っぽい画面。そんなあれやこれやが立ち替わり現れては消え、同一画面に併存する様は感受性の解体を意図する現代アートばりの視覚テロであり、同現象が気骨のチョイスによるパネル性能の低機能に起因するのなら、それは経済界とそこから要請を受けた国家による視覚弾圧である。


と、違和感を憤りとして記載して一週間。なんか慣れてきた。