遣りたい放題、西洋近世絵画

近代絵画のコードに慣れた目で見ると西洋近世絵画というものの総合芸術的というか、そこに込めようとしたものの熱量にたじろぐ。
絵画であり、物語であり、信仰であり、権威であり、スペクタルであり、記念であり、記録であり、といった具合に。
宗達ピカソを先取りしているといったようなナショナリティックな言説が時々あるが、そもそも西洋近世絵画が異常な熱量を持った極めて特殊な絵画なのであって、それ以外はまぁ似たようなもん、というこはないにしても、それなりに分相応なポジションにいるように見えるが、こと西洋近世絵画に至っては、もはや遣りたい放題の様相を呈している。色々ルールにがんじがらめにされているとはいってもさ。