「ザ・レイプ」

男はつらいよ」と同じ1982年公開の「ザ・レイプ」鑑賞。
男はつらいよ」にあった、あの純朴な裕子にこんな深い憂いの表情をまとわせた男どもは、とうてい許せない。なんだ、あの無神経な刑事どもの取調べは。クソ弁護士、裁判に勝つためには手段は問われないのか。ぼんくら女検事よ、通り一遍の正論なら女である必要はないだろう。だいたい裕子への支援は他に何もないのか。同性からの支援はないのか。何故裕子は孤立無援でなくてはならない。風間杜夫、お前はそれなりによくやってたとは、いえるだろう。しかし、アレは無い。あの言葉を寅さんが聞いたなら言うだろう。いつもの口上を。「それを〜」というあれを。しかも最後の最後にまだ、事件が無ければだと?裕子、裁判が終わったなら、そぐに行け。柴又に。君の全てを受け入れてくれるだろう。君の好きな寅さんも、きっと帰っているはずだ。風間杜夫なんかと結婚しなくて良かったんだ。君にはジュリーがいる。チンパンジーの話は退屈かもしれないけど、今の君なら、また違ったものとして聞こえるだろう。

…と。