漫画同人誌「走馬燈」

「初期、菅野修の可能性の追求」をコンセプトに、新たに発行された漫画同人誌。60〜70年代初頭のガロや、それを引き継いだ「夜行」「幻燈」、「バサラ」(「バ]が変換できないのでカタカナ表記にします)、といった疎外論的な表現に特化した漫画雑誌の系譜に直接属する。

アナクロニズムとして整理されるかもしれない。シニシズムの蔓延と、それへの抵抗としてのナイーブな生真面目さといった往還構図の一極にあるかもしれない。しかし、こういったものが漫画の領域で存在する意義は大きい。「初期、菅野修」に可能性があるのかどうかも分からない。だが、そこに異議申し立ての強い衝動があったことは確かであり、それは簡単に忘却すべきではない。その一点において、この雑誌のコンセプトを共有したい。