絶望映す身勝手な「テロ」

絶望映す身勝手な「テロ」
http://www.asahi.com/special2/080609/TKY200806120251.html

東浩紀による、秋葉原の事件への文章に完全に同意する。

この種の事件が起きるたびに感じることは、「敵」の想定能力の欠如だ。刺す相手が違うだろうということ。自戒を込めて言うのだが、「敵」を的確に想定することは意外と難しい。鬱屈させた不満を、ぼんやりと一般化して世界を敵視する不毛から抜け出さなくてはならない。抽象化し、単層化し、タコツボ的なマイナー領域を多様性だと強弁するマーケティングの論理が跋扈する社会にあって、この不毛な一般化はそれこそ一般的な現象として蔓延している。