反射板

歴史、風土、文脈に人は育まれながら、同時にそこに規定され限定される。何が根拠であり何が阻害要因なのかを判別する基準は存在しない。投企してリアクションに当たる以外にない。
リアクションの反射板がそれまでの共同体ではあまり意味が無い。また、外部の共同体であってもオリエンタリズムに回収される。
しかし共同体は特段、一枚岩であるわけでもない。それを一枚岩のように見せるシステムが存在している。言説がある傾向を帯びて収斂するするシステムが。
一人一人と、その総体としての空気の拘束は、同一線上に配置されているわけではない。しかしそれが結びつくルートがある。一億総懺悔型の言説とそれの裏返しの自己責任型の言説は、そのルートの温存を意図する。